ドールを素体から自作したバカタリのメモ

イメージ通りの体型のドールボディがなかったので、服も体も「ジョイントパーツ以外は完全自作」という無茶を半年以上もやっています いろいろこうすると良いと思うことがたまってきたので随時書き足していきます

いや、知ってるけど、なんでそいつドール化するの、ってくらいのキャラです 最大の特徴がこのアングルだと隠れてますが

でも、ちまちままとめるのが好きだから ちまちままとめてるだけの話です おまえらの役に立つよう気をつけてはいるがおまえらの役に立つ保証はないからな!

素体づくりのくわしい制作メモはこちらをごらんくだせえ
可動素体を作ろう!(我流鼻毛真拳)

あと今回「ウィッグ」「ドールアイ」は不要なのでそれについては書いてないです

ちなみに、デジタル造形派です なぜなら輪ゴムかけさえろくにできないクソ不器用だから

用意するもの

  • 時間
  • 執念
  • 資料もしくは想像力
  • 3Dデータ作成ソフト
  • 3Dプリンター
  • 3Dプリンター用の素材
  • 関節に使う汎用プラモデルパーツ
  • 模型用工具
  • 顔を描くなら画材
  • 塗装するなら塗料
  • 広い面積を塗装するならエアブラシとコンプレッサー 結局スプレーブースもいる
  • ミシン
  • 裁縫用品
  • 生地
  • ベルトを作るなら薄い本革とコバコート
  • …以上を買い揃えるお金…

あと「気分転換用の他の娯楽」「大量の作業用BGM」「3Dプリンターの騒音に長時間耐えるためのヘッドホン」「バランスのとれた食生活」「充分な睡眠時間」「日に焼けた肌」…あ、これ途中から塊魂エンディングの松崎しげるだわ

3Dデータ作成ソフト

Blender使いました 高機能3Dフリーウエアというおそろしい子

「覚悟してる人」ならZbrushを12万円で買ってもいいけど別になくても倒せる! っていうか、ドール素体の場合使う機能はシンプルなのでBlenderでけっこう充分 「サブディビジョンサーフェスモディファイアとクリース」「Bool Tool」あたりの機能をよく使います

3Dプリンターとその素材

何回もテストを繰り返すので買ったほうが圧倒的にいい

積層プリンター + ABSにしてます 精度より素材の扱いやすさ遊びやすさ重視です たまたま買ってたからってのもあります ただ、積層面に沿って割れやすいので工夫が必要です

素材は入手可能ならイメージ通りの色、なければ白で最後に塗装 運が良ければオビツホワイティ近似色のABSフィラメントが甘じょんに入荷してることもあるんですが…

ミシン

今から買うならジューキが評判いいです 家庭用で充分 安くはないですが、それだけのことはあります 細かいものを縫っても送りがすべったり針がめり込んだりしないようにできてるんだって

生地

キャラドールの場合これが難関 設定通りの色なんてブロードでさえないことがある どうしてもなかったら染色だけど、染料も混ぜて調色が必要かも 柄物が欲しい人は…「プリントできる布」もあるみたいですがそもそもプリンターなんて持ってないすよね…

ちなみにオカダヤネットショップが品数多くて探しやすくて10cmから売ってくれておすすめす 発送遅いのだけ覚悟してね

ベルトに合皮は使わない派です 革ジャンみたいに縫うものでない限り、劣化の心配が少ない本革のほうが安全 今回は0.6mm厚の牛革をレザーマニアってサイトから取り寄せました

コバコートは切り口の始末に使う樹脂です 0.6mmの薄さなら塗らなくてもいいかもしれませんが、塗るとさらにそれっぽくなります

なにかと便利だったもの

いちばん小さいカッティングマット

A5 2枚買って、1枚はカッター作業専用、1枚は塗料とか接着剤とかで汚れていいなんでも用にすると良いです

卓上ゴミ箱がわりに使うちっさい器

毎回ゴミ箱に手を持っていくより ちょっくら貯めといてあとでポーイするとかなり楽

  • 深さがあるけど小さい
  • 口が広い
  • 細長くて四角 よけいな場所をとらないように
  • できればプラ以外の素材 ごみを吸着しないように

ジップロックコンテナの2番目に小さいやつだと最後の条件以外は満たします いまいちだったら普通に容器として使えるしね

模型作業で便利だったもの

出力品の不要部分を取る工具

積層型プリンターの場合です

  • 極薄ニッパー ニパ子系のアレ
  • 先細ペンチ
  • 溝のない平らなペンチ
  • 平刃の細幅彫刻刀 できれば両刃で薄刃のものがなにかと便利

出力品の表面仕上げする道具

  • 高切削性瞬着と硬化促進剤
  • 瞬着を塗る用のヘラ
  • サフかプライマー
  • 薄い指サック(やすりがけの分量がすごい多いので指が荒れます)

出力品は積層に沿って割れやすいので、瞬着をすり込んで磨く方法を考えました 数年前まで売ってた「モデリングコート」の模倣です

ただこれ、均一に塗れないしどうしても厚盛りになって削るのが大変 硬化が遅い瞬着(瞬間とは?)を使って、やわらかいうちにデザインナイフではつるとちょっと楽ですが… あと、形が変わったら困るデザイン部分ではやらないほうがいいです 関節周りや「カド」、薄い箇所の裏打ちなんかに使ってます

コーティングしない場合は、磨きの前に一度サフなりプライマーなりを吹いたほうがいいようです 積層がささくれてかえって荒れることがないように

ウェーブのハンディクリーナー

模型用品コーナーで売ってる卓上掃除機 モデラー必携ツールになりつつあるようです 安いのがまたいい

ふつうは落書きするならザクヘッドにするんでしょうが、「レレレの天才バカボン」昔話回に出てきた「浦島本官太郎」にしてしまいました こういうのが海面に浮上して浦島太郎と言い張ります じゃかじゃん〜ん”っ!

カメラレンズ用のブロワー

握って風を起こしてホコリを吹く風船 やすりがけで何回もホコリを払う必要があって、静電気ブラシほどの精度はいらないけど口で吹くと疲れる、ってので買ってみたらよかったです 安いのでいいけど風量が必要なのでコンパクトサイズ以外を

塗装棒スタンド…を流用した削りカス受け

厚手の段ボールを紙製のトレーに収めた状態で売ってるあれ、あれをやすりがけのとき下に敷くと削りカスが散らなくて掃除が楽になります カス受け専用に売ってる商品もありますが、それだけのために買うのもなんなのでほとんど同じ構造の塗装ベースを流用しました 自分はいちばん小さいサイズが使いやすかったです 4こパックのうち1こをカス受け専用にして3こを本来の目的で使ってます

先曲りやすり

先端が湾曲してスプーンみたいになってるダイヤモンドやすり 入り組んだところが磨きやすいです さらに磨き込むときは布巻いてコンパウンドつけてます

ちなみに、広くて奥まった範囲をザーッと磨きたいときは自分の指にコンパウンドつけて突っ込むとサルいですが楽です これやったあと先曲りやすり使います

やすりの目詰まりを取る金属ブラシ

意外と模型用品コーナーにはないね ホムセンとかにあります

精密マイナスドライバー

細工へらとして使ってます 押し込んだりほじったりテコにしたり いったんはめたプラ棒を抜くときとかマスキングテープを狭いところに貼り込むときとか 2.5mmと1mmくらいのがあるといいです

塗装で便利だったもの

  • 割烹着か調理着 エプロンと腕カバーをするより脱着が楽だしサイズの選択肢が多い
  • 「逆作用の塗装棒」 ドールボディだと細いほうを主に使います

「うんちが臭わない袋」

防臭加工がされたポリ袋 本来はペット用品
塗料のシンナーついた紙とかそのまま捨てるとゴミの日まで耐えらんないので、これに入れて口を縛ると良いです もちろん完璧ではないので、勝手口とかに溜めといてください

吸わせるテンプル

台所で使うアレ あまったシンナーを捨てるときにちょっと切って使います テッシュって意外と量を吸わないからね

養生シート(ポリクロスマスカー)

塗装工事の人が使うやつ 手でちぎれるテープに薄いフィルムがついてて簡単に机を保護できます フィルムは静電気で机に密着します

新聞紙敷くと上のものがガタガタするし、だいいち新聞とってないご家庭増えたし、不便を感じたら買ってみよう たとえばヨドバシドットコムにありました

筆洗い専用ボトル

自分にはいらないと思っていた自分があほでした いります
ふたが閉まるのがポイント サフの塗り足しとか塗装のレタッチとか墨流しとか、こまかい作業のたびに毎回筆洗液を皿に出して後始末して、の手間がなくなります

縫製で便利だったもの

小さい服を縫う道具

  • 小さい紙切りハサミ
  • 小さい布切りハサミ 必ず使い分けること
  • 小さい待ち針

キルティングやる人向けのコーナーなりカテゴリーなりをチェックすると良いです 小さい布ものを仕立てるのに便利な道具がいろいろです

待ち針は「トワル用シルクピン」って書いてある、虫ピンみたいなやつが意外と良かったです 「あたま」部分がほとんどないので、ミシンの押さえに巻き込んでガジガジになる事故が減ります かなり細くて生地を選ぶので、パッチワーク用待ち針と使い分けよう

パッチワークこて

極小のアイロンです ショップによっては「アイロン」カテゴリに入ってないので注意

ドール服のアイロンかけにすごい便利 ここだけの話、布に当てない側を使って、プラ棒の「軸を焼く」作業もしてます

極厚フェルト

防音材として売ってるものです 都合のいいサイズに切って布を張るとミニアイロン台がわりに使えます 市販品ほどの耐熱性はないかもしれませんが、人形服1着のくせつけには充分だとおもいます

トレース台

安くていいけど強めの光が出るものを あまじょんで2000円くらい

型紙の補正と、型紙から布に形を写すのに使ってます とくに布に写すときは、上に型紙を乗せて横からなぞると正確に写しづらくて、よっぽど気をつけないと1-2mmくらい大きさが変わってしまって最後まで時間かけて縫ったら全然違うものになりましたってことがよくあるのでその防止です

中厚手の紺地の布くらいまでなら、下に型紙を敷いて上から輪郭なり仕上がり線なりをなぞることができます なぞるときマステを輪にしたもので固定するといいです

中厚手のトレーシングペーパー

型紙用紙に使ってました トレース台との併用は難しいので(紙が光をさえぎらないから)、持ってない人や合わなかった人向けです

ふつうのトレペより高いけど、写しやすいしヘナヘナしないし保存しやすい コピー用紙と同じくらいの感覚で扱える厚さがいいです 手元のは75g/㎡って書いてありました 線を書くときは極細マーカーか何かで

参考文献

型紙の教科書
型紙の教科書 - スカート・パンツ –

聖書 旧約と新約くらい聖書 上下服を作るなら両方必要です

ヒト服ではなくあくまでドール服むけの採寸ノウハウが泣くほど詰まってます 著者ご自身、そうとう試行錯誤されて知識をためたんだろうな… ここまでの本を出版するには眠れない夜もあっただろ!

オビツ11の型紙の教科書

…という書名です 男の子服用と女の子服用があります

オビツ11向けですが、ほかのサイズでも「そもそもこのデザインの服はどういう構造になっててどういう手順で縫えばいいんだ」っていうのがわかるのでかなり使えると思います

自分が持ってるのは男の子用ですが、暗に「キャラド自作クラスタ」向けに書かれたんじゃないかってくらい、いろんな種類のコスチュームに使えるパターンが多いです えりのない背広とか例の帽子とかまで載ってて軽く感動しました

袖つけのやり方動画

ブライスの服づくり 袖付けに苦しむ人に贈る、クセは強いが失敗率が下がる袖付けレシピ一例

「ドール服の袖つけを考えたやつを転がしてやりたい!!」ってトゥイッターで泣いてたら動画作ってくれたんです うれしい まじうれしい これ見たら1発で解決しました

塗装作業で気づいたこと

混色は前もって済ませる

改めてノモ研読んだらちゃんと書いてあったことですが…

エアブラシ一式の前で慌てて混ぜるより、先にじっくり調色して空きビンに詰めておいたほうがいい 塗り終わったあとの修正作業にも使えるし あと乾くと若干色調が変わるので、試し塗りはしたほうがいいです

淡い色は一から自作しない

とくに「はだ色」 混色用の原色塗料があって(ええ世の中やね)重宝に使っているのですが、はだ色をCMYK+Wで作ったら、混ぜ具合や下地の具合、トップコートの具合、環境光、影の落ち方などなどで簡単に「人に見えない」レベルで色調が変わってしまい、使えませんでした

おそらく粒子の色がバラバラになって白ベースだとごまかしが効かないからだと思います なので、目標に近い色を買ってそれをベースに調整したほうがいいです

重ね塗りする色は実際の地色に乗せた状態で色調を確認する

同じ色でも、白の隣にきたときと黒の隣にきたときで全く違う明るさに見えるので 配色の基本だす もちろん下の色が透けて濃くなったり薄くなったりをシミュレートする目的もあります

サフレス塗装は淡い色の素材だけにしておこう

黒い素材をやすりがけすると表面が荒れてグレーになってしまいます ただし、その状態で上からうっすら黒を吹いて整えれば若干質感は残せます

あと、大きなパーツ全体の色調をサフレスで変えるのは(少なくとも自分には)無理でした 広い範囲をクリアカラーでむらなく塗るのすごい難しいす とくに淡い色

縫製で気づいたこと

布の染色で複雑な色調を作りたいとき

  1. 染めたい布を小さく切って、小さい器に混合した染料とお湯を入れてテスト 乾くの待てなければ湿ったままアイロンかける
  2. 色合い(色相と彩度)が決まったら本番の染色 これも小さく切った布をいっしょに投入
  3. 所定の時間ちょっと前に大小の布を取り出し、小さいほうの布をすすいでアイロンで乾かして色の濃さ(明度)を確認 まだだったら両方染料に戻す
  4. 望みの濃さになるまで繰り返す

濃さを確認するときに大きい布もいっしょに取り出す理由は、確認作業中に染まりすぎないようにです

あと、染料の液はコーヒーフィルターで濾してから使うとマダラになりにくいです

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